この記事では「添削を受ける前に理解しておくべきこと」を解説していきます。
これからアニメーション動画の添削を受ける予定の人は、ぜひ参考にしてください。
添削とは
まず、添削を受ける前に添削についての理解を深めていきましょう。
添削の意味
そもそも「添削」は「制作されたコンテンツを修正し、より良い状態にすること」を意味します。
逆に言えば「現状より良い状態にする必要がある」からこそ、添削が必要になるとも言えます。
「あなたが作ったコンテンツは、この部分をこのように改善すると、こういう理由でもっと良くなるから、修正したほうが良いよね」というのが、添削をする際の基本的な流れです。
この一文を解説すると、以下のようなフローですね。
<添削のフロー>
- あなたが作ったコンテンツは(現状
- この部分をこのように改善すると(改善案
- こういう理由でもっと良くなるから(理由
- 修正したほうが良いよね(結論
まずは現状の確認をする。その現状に対して添削者が改善案を提案する。添削者は改善案を実行すべき理由を解説する。それを理解した上で結論を実行に移す。この流れです。
添削を受ける際は、基本的に上記の流れになります。「具体的に何をするのか?」は本記事で解説しますので、添削を受ける予定がある人は、事前に読み、効果的に添削の機会を活用できるようにしてみてください。
なぜ添削を受けるのか?
そもそも「なぜ添削を受けるのか?」考えたことはありますか?
あなたが添削を受ける理由、それは「何かしら」の「上位の目的」を達成するためです。
自覚がないかもしれませんが、あなたは「何かしら」の「上位の目的」を達成したいからこそ、添削を受ける判断をしているということです。
例えば、アニメーション動画制作の添削を受ける人は「アニメーション動画制作で稼げるようになりたい」「高単価の企業案件動画を作れるようになりた」という「上位の目的」を持っています。
ただ、その目的を達成するためには「制作するコンテンツが今より良い状態である必要がある」からこそ、添削を受ける選択をしているわけです。
つまり、あなたにとっての添削は「1つの手段」に過ぎず、大切なのは「本来の目的を達成することである」と言えます。添削を受けていると、ついついこの前提を忘れてしまうことがあるので、注意しましょう!
添削は目的ではなく手段です!手段は有効活用して、最短で目的達成できるよう努力しましょう!
ちなみに「上位の目的」は自分で設定する必要があり、それが明確でない限り添削はうまくいかないので、必ず事前に「上位の目的」を決めるようにしてください。
添削の最終目標は何か?
添削の最終目標は何か?どのような状態になれば、添削は終わるのか?というと「添削をしなくていい状態にすること」これが添削の最終目標です。
つまり、以下の状態になることを目指すことになります。
- コンテンツの質が一定水準を超えること
- コンテンツを作り続ければOKの状態にすること
この最終目標を理解していない人は、自分の置かれた状況を理解できていないので、注意しましょう。アニメーション制作の仕事をしたいと考えている人は、下記を読んでください。
そもそもアニメーション動画制作の仕事の場合、自分以外にクライアントに納品する動画をチェックしてくれる人はいません。そのため、あなたが制作する動画に問題があった場合、それに最初に気がつくのはクライアントになります。もし、あなたが作った動画に何かしらの問題があった場合、クライアントは「ここをこうして欲しい」などと修正指示を出してくるでしょう。あなたはそれを受けて「面倒だな」と思うかもしれません。ですが、それ以上にクライアントが「面倒だな」と思っています。もっというと「こいつ大丈夫か?」と思っているかもしれません。そもそも、あなたはお金を対価としてもらい、仕事をしている立場です。客ではありません。あなたが納品する動画は「問題がない状態が当たり前」であり「修正指示がある」というのは「ミスを犯している」のと同じです。そのような状態の人は仮に1回目の仕事が来ても、リピートされません。紹介もされません。もしかしたら、途中で仕事を失うかもしれません。自分が制作した動画に明らかなミスがある場合、それは「髪の毛入りのラーメンを客に提供している」のと同じです。「ラーメン屋で髪の毛入りラーメンが出されたら、あなたはどう思いますか?」そんな店は二度と行かないでしょう。レビューを書く場所があったら、怒りの言葉を浴びせるかもしれません。いま、添削を受ける立場の人は「髪の毛入りのラーメンを出している」「洗ってないレンゲをそのまま置いている」「そんな状態でラーメン屋を始めようとしている」のと同じような状態です。その状態から脱するためには、仕事として求められる当たり前の基準値で仕事をする必要があります。仕事としてアニメーション制作をするのであれば、質の高いアニメーション制作はできて当たり前です。パッと見で指摘されるような改善点がある動画は、納品レベルになっていないということです。そのため大前提として「相手があなたの基準に合わせること」を期待するのではなく「自分が仕事基準に合わせること」を意識するようにしましょう。仕事としてやるならプロ意識を持つことが大切です。(というか、プロ意識を持つのは当たり前です
「コンテンツの質が一定水準=仕事として成り立つ水準」を越えれば、あとは仕事を探すだけ=営業をするだけになります。
営業手法はいくらでもあるので、まずは「仕事レベルで通用する質の高いアニメーション動画」を作れるようにしましょう。
添削を受ける際の登場人物は?
添削を受ける前に、まずは添削を受ける際の登場人物の確認をしましょう。
<添削を受ける際の登場人物>
- 添削者=添削をする人
- 被添削者=添削をされる人
どのような添削でも、基本的には上記の2人の登場人物がいます。被添削者については後ほど詳しく解説するので、ここでは添削者について説明しましょう。
添削者は、少なくともコンテンツ制作者=被添削者の1つ上の視点からコンテンツに関するアドバイスをする必要があります。アニメーション制作でいえば、被添削者よりも経験豊富で知識がある人が、アニメーションについて様々な視点からアドバイスをするイメージですね。
このときに大事になってくるのが「自分が添削できない領域があるのであれば、それは添削者側が自ら申告しなければならない」という前提です。
これは聞いた話ですが、テロップに関して質問をした際「それは適当でいいです」と答えたVyondコミュニティ運営してる講師がいるそうです。その人はおそらく「わかってない」と思われたくないから「それは気にしなくていい」と言っているだけです。そういった人から添削を受けると「低品質のままで良いと勘違いすることになる」「基準値が下がる」ので気をつけてください。
基準値が下がって困るのはクライアントであり、そのような姿勢は長続きしません。
上記の前提があるため、添削者は添削をする際に「根拠=なぜそうするべきか?」を明確に説明する必要があります。「こうした方が良いよね」と伝える際には「なぜそうした方が良いのか?」の根拠もセットで述べるべきであるということです。
根拠を述べることができない場合、それは添削ではなく、1人の感想になってしまのうので要注意です。
添削を受けるは根拠もセットで聞くようにしましょう。
良い添削とは何か?
添削を受ける際に重要なことは、添削をする人と添削をされる人が、双方の役割をしっかりと理解し、共通のゴールに向かって進んでいくことです。
添削は、添削をする人と添削をされる人がいて、初めて成り立ちます。添削する人だけが意気込んでいても、逆に添削を受ける人だけがやる気になっているだけでもいけません。
双方がお互いの役割を理解して初めて、良い添削をすることができます。
添削には以下のようなコストがかかっていますので、事前の準備をしっかりとしておきましょう。
添削にかかるコストは?
まず、添削は「1時間で10,000円」のように金銭的なコストがかかる場合があります。ケースバイケースとはなりますが、支払うコスト以上の対価を得られるように、事前準備やメモの準備、質問準備などを怠らないようにしましょう。
「受動的に添削を受けるだけの人」と「能動的に添削を活用する人」では、添削後の行動に差が出ます。
また、添削を受ける場合は時間的コストがかかります。
- 添削者の添削をする時間
- 被添削者がそれを読む時間
添削には通話の場合と文章の場合がありますが、どちらにせよ2人以上の関係者がいるため、相応の時間が使われることになります。
添削を受ける時間は短ければ短いほど良いので、双方が事前に準備できることを終わらせておき、短時間で終わらせる意志を持って添削に臨むことが大切です。
仮に無料で添削を受けられるため金銭的コストを支払っていない場合でも、時間的コストは必ずかかります。
「無料だからまた受ければ良いや」と軽い気持ちで受けるのではなく、せっかく受けるのであれば「この1回で学び尽くす」という覚悟を持って、添削を受けましょう。
添削と仕事の関係
「仕事における添削に近い概念」は「修正指示」になります。添削も修正指示も「修正をする点」は共通していますが、目的が違います。
添削は「自身が制作するコンテンツのクオリティを高めるのが目的」ですが、修正指示は「クライアントが希望する動画のクオリティを超えるのが目的」となります。
添削と修正指示は、似て非なるものですね。
結論から言うと「添削」は「練習」であり、修正点があっても仕方ない場合がありますが、「修正指示」は「本番」であり「修正点が1つでもあったら最悪」だと思ったほうが良いです。
「それはなぜか?」というと、先ほども言ったように「アニメーション制作」を仕事にしているのであれば「自分の仕事の範囲」だけでも「プロ意識を持ってやるべきだから」です。
もちろん、修正指示の内容によりますが、例えば「明らかに自分に非がある凡ミス」などを指摘された場合、相手から「この人の作る動画は大丈夫なのだろうか?」と思われてしまい「信頼」を失うことにつながります。
実際の案件では「クライアントからの情報共有不足」が原因の場合などもなくはないですが、基本は「修正指示はゼロに抑える」のが理想です。
クライアントから一発OKをもらうためにも、添削を活用して基礎力を高めていき、コンテンツを作り続ければOKの状態にすることが大事です。
先ほども解説しましたが、添削の最終目標は何か?というと「添削をしなくていい状態にすること」です。
この最終目標を早く達成するためにも、以下の「添削を受ける人の心得」を参考に心構えを整えてみてください。
添削を受ける人の心得
ここからは「添削を受ける人の心得」について解説していきます。
ぜひ成長する人の思考回路や心構えを理解して、添削を有意義に活用してみてください。
成長する人
添削を受ける人で、成長する人に共通する心構えは「プロである自覚を持ち、アニメーション制作に取り組んでいる」という点です。
添削を受けて成長する人には、以下のような特徴があります。
<添削を受けて成長する人の特徴>
- 自己理解ができている
- 自分が行動しなければ意味がないと理解している
- 結果が出ないのは自分のせいだと思っている
- やれることは全部やる
- 二度と同じミスをしないと決めている
- わかったフリをせずに、わからないことは素直に伝える
- 言われたことは全部やる
- 感情的な反応に流されない
- 理性的な改善を積み重ねる
まず、成長する人は自己理解ができています。自分が添削を受けるのは「自分で考えて改善することに限界が来ているから」であり「アドバイスは素直に実践すべきである」と覚悟を決めています。
そのため、添削者が言ったことは全てメモを取り、アドバイスを自分勝手に否定したりせずに、きちんと実行に移します。
成長する人は、行動力と実行力があります。自分が頑張るだけでOKなことは、全部やります。といっても、これは「プロ」として行動するのであれば、当たり前のことです。
成長する人はシンプルに、自分が決めたことを、自分が決めた通りにやり抜きます。いっときの感情に惑わされず、1つ1つ積み上げていきます。その地道な努力が、結果に結びつきます。
成長する人は、成長せざるを得ない行動をしてるからこそ、成長していると言えます。
成長しない人
逆に添削を受ける人で、成長しない人は以下のような特徴を持っています。
自分に当てはまっている点がないか、注意しましょう。
<添削を受けるだけで終わる人の特徴>
- 自己理解ができていない
- 添削を受ければ大丈夫だと思っている
- 結果が出ないのは他人や環境のせいだと思っている
- 自己満足基準でそれなりに頑張る
- 「メモを取ってください」と言われて慌ててメモを取る
- アドバイスの真意をわかっていないのに、わかったフリをする
- 言われたことの中で大事だと思ったことだけやる
- 短期的な感情を大事にする
- 結局、改善をしない
まず、成長しない人は自己理解ができていません。自分が添削を受けるのは「自分で考えて改善することに限界が来ているから」である前提をわかっていません。そのためアドバイスをされても「めんどくさいからいいや」と無視をしたり「自分で勝手に判断」して、やるやらないを決めたりしています。
この状態の人は「メモを取ってますか?」と確認しないと、基本的にはメモを取りません。ましてや確認をしてもメモを取らないことがあります。
メモを取らないからこそ、何を言われたかを忘れてしまい、何度も同じミスを繰り返し、成長しないということです。
私も昔はメモを取っていませんでしたが「メモを取らなければ、何をすればいいかわからなくなる」という当たり前の事実に気がついてからは、メモを取るようにしています。
また、こちらが指定した「事前に準備すべきこと」などを「なんでこんな面倒なことをやらないといけないんだよ」と考え、適当にこなしたりします。ようするに「真意は理解できていない」けど「わかったフリをしてやったように見せる」といった行動をするということです。
このように行動をしていても、なぞってるだけなので、成長しません。大事なことは」理解を伴う行動」をすることであり「理解した上で行動する」からこそ「応用の効く学び」を得ることができます。
私も昔は「思考停止状態で、やった方が良さそうなこと」をなぞるだけの行動をしていました。それだと、理解せずにただやっただけになり、その後の応用が効きません。
理解→実践の流れが重要だからこそ、この教材も理解編→実践編の流れで制作をしています。
わからない時は「すいません、よく理解できないのでもう1回説明してもらえますか?」のように質問をすることが大切です。
究極的には、成長しない人は「絶対にアニメーション制作者として仕事をできるようになる」と「覚悟を持った意志決定をしていない」ために受け身の状態になってしまっているということです。
せっかくアニメーション制作をするのであれば、絶対にアニメーション制作者になる。そのためにやるべきことはなんでもやる。と決めた上で行動を積み重ねていきましょう。
意志決定、大事です。
添削を受ける前に準備すべきこと
添削を有効活用するためには「事前準備」をすることが非常に大切になってきます。
事前準備をしっかりやるのとやらないのとで、大きな差が出ます。必ず準備するようにしましょう。
現状分析をする
まずすべきことは「現状分析」です。自分の現状を正しく理解することで、「目的を達成するまでにどれくらい努力しなければならないのか?」を理解することができます。
結果を出すためには、現状を正確に把握することが大切です。
例えば、以下のような質問の答えを考えてみてください。
<現状分析をするための問い>
- 1日にどれくらいの時間を確保しているのか?
- 1週間でどれくらいの時間を確保しているのか?
- 行動目標を決めて、毎日やるべきことを決めているのか?
- アニメーション制作で稼ぐと決めているのか?
- いつまでに稼ぐか、期限を決めているのか?
- いくら稼ぐのか、その理由は何か、理解しているのか?
- アニメーション制作以外のことはやらないと決めているのか?
- 優先順位をつけて行動しているか?
- アニメーション制作をする上で役立つ経験やスキルを習得しているのか?
- 今までに動画を何本完成させてきたのか?
- アニメーション制作に近い仕事で稼いだ経験はあるのか?
あなたはこれらの問いに答えることができるでしょうか?こういった問いに答えることで、自分の現状を理解することができます。
結果を出す人は、これらの質問について、きちんと考えて、自分なりの答えを出した上で行動しています。自分はどれくらいの時間があって、どれくらい行動するかを決めていて、何をしないかを決めていて、いくら稼ぎたくて、期限はいつまでで、といった内容を自分でわかっている=自己理解した上で行動しています。
自分の現状や限界、できること、できないこと、やるべきこと、やるべきではないこと、など「現状」を理解した上で行動しているからこそ、自分に足りないことを把握し、積み上げていくことができるわけです。
現状を把握することが、全ての始まりです。
逆に言えば、結果を出せない人や、途中で投げ出す人は、現状をあいまいな状態のまま認識しています。現状を正確に把握しようとせず「自分にとって都合の悪い事実」から目を背けようとします。
あなたが「自分にとって都合の悪い事実」から目を逸らしたところで、あなたの現実は変わりません。
あなたが行動しなければ、あなたのアニメーション制作スキルは向上しませんし、あなたが時間を確保する意思を持たなければ、自然と時間が生まれるわけでもありません。どんなに「私は頑張ってる」と思ったところで、完成させてきた動画の本数が月に2〜3本では成長するはずもありません。「あなた基準の頑張ってる」が「結果出してる人の10分の1」では、高確率で結果が出るわけがないということです。
どんな現状であろうと、まずはそれを正確に把握することから全ては始まります。
自分の行動量は多いのか少ないのか、時間はあるのかないのか、自分の経験値やスキルはどれくらい役に立つのか。そういったことを理解すれば、自分に何が足りないのかが見えてきます。
何が足りないかが見えてくれば「自分がやらなければ、将来の自分が困る」という当たり前の事実に気がつき、淡々と行動することができるようになります。
今の自分の現状を理解する。これは添削に限った話ではなく、何をするにしても基本となる、お作法のようなものです。自己分析をしているという自覚がない人は、きちんと自分を理解するために上記の質問を考えてみてください。
数値化する
続いて、数値化する大切さについて。これは現状分析の章に入れ込んでも良かったのですが、非常に大切な考え方なので独立した章で解説します。
結果を出すためには絶対に抑えるべきポイントですので、ぜひ集中して読んでください。
結論から言うと、何をするか決める時、何かを計測する時、何かを振り返る時、何かを説明する時、ありとあらゆる時に「数字」を使うようにしましょう。
数字を意識するのではなく、数字を使って物事を考えるようにしてください。
数字を使うだけで、あなたの世界に対する解像度が細かくなり、理解力が大幅にアップします。
例えば、数字を使わない人は「アニメーション制作を頑張ってるのに、なかなか結果が出なくて悩んでいます」といった表現をします。この表現には数字が1つも含まれておらず、これはただの「本人の解釈」にすぎません。
一方でこれを数字付きで説明すると、次のようになります。
私は平日1日2時間、休日に8時間アニメーション制作をしています。1週間に制作する動画の本数は1本です。アニメーション制作を始めてから1ヶ月であり、今までに制作した動画の本数は3本です。1本の動画時間は1分ほどです。私はアニメーション制作の仕事を通じて、まずは1本単価5万円の案件を獲得したいと考えています。ですが、まだ案件獲得件数は0件です。どうすればいいでしょうか?
数字を意識すると、このような文章になります。「数字を使うこと」の大切さ、わかりますか?
数字を使うと、その人の解釈に依存しない「事実」が浮かび上がります。事実を正確に把握することで、どこに問題点がありそうなのか?のアタリをつけやすくなります。
結果を出す人は数字を意識してる場合が多く、逆に結果を出さない人は数字を全く意識していないことが多いです。
結果を出さない人は数字をあいまいにしたがります。それはなぜか?というと、おそらく「自分が手を抜いていること、やれることを全てやっていないことに薄々気がついているから」です。
たしかに数字を出さないほうが「自分にとって都合の悪い現実」を見ないで済むので、短期的なストレスからは解放されるでしょう。しかし、数字を明らかにしなからこそ、あなたの事実にはモヤがかかった状態になり、いつまで経っても正確な現状把握、自己理解ができないことになります。結果として、なんだかよくわからん状態になるわけです。
もし、あなたが結果を出したいのであれば、数字を明らかにしてください。数字と向き合ってください。そうすれば、結果を出せる確率が大幅に上昇します。
数字により現状認識=最強です。
要件定義をする
ここまでで、現状分析、数値化について解説しましたので、次は要件定義について。添削を受ける上で大切なことは「なぜ添削を受けるのか?」などの要件定義を事前に終わらせておくことです。要件定義は「添削する動画の要件定義」と「添削自体の要件定義」をする必要があります。
例えば、アニメーション動画を添削する時「その動画は何のために作られた動画なのか?」によって見るべきポイントは変わってきます。こちらは「添削する動画の要件定義」の話です。
営業用サンプル動画であれば、営業先から案件を受注するのが目的になります。ポートフォリオ用動画であれば、ポートフォリオを見た人からのお問い合わせを増やすのが目的になります。案件動画であれば、クライアントの希望する動画を納品するのが目的になります。
これらの要件定義があいまいな状態で動画を作っていたら、良い動画にならないのは当たり前です。
また、添削を受ける際に「現状はどういう状態なのか?」「将来的にどのような状態になりたいのか?」「今抱えてる悩みは何か?」などがわかっていなければ、効果的に添削を活用することができません。こちらは「添削自体の要件定義」の話です。
ここまで話してきた、現状分析や数値化をして、それでいて要件定義をして初めて、添削をうまく活用できるということです。
要件定義すらわからない人は、その旨を伝えるべきであるということです。
要件定義ができない人は、自己理解ができていません。自己理解ができていない人は、記録を取っていません。数字を残していません。「自分の動画制作時間はどれくらいなのか?」を測っていません。「自分に残されてる時間はどれくらいか?」を計算していません。
自分のことは自分でやるしかありません。あなたのことはあなたしか知りません。だから自分で自分のことを把握することに努めてください。
まずは記録を取ってください。数字を残してください。それがなければ、自己理解も要件定義も、できなくて当たり前です。
記録を取る、数字を残す、といったことさえできない人は、自己管理ができていなさすぎです。
ちゃんと現実を明らかにすること。現実と向き合うこと。それができて初めて、前に進む準備ができます。
ということで、添削を受ける予定の人は「なぜ自分は添削を受けるのか?」「添削を受ける目的は何か?」「自分はどうなりたいか?」などを考えて、明らかにするようにしましょう。
質問内容を考える
現状分析をすると「自分の現在地」が明らかになります。数値化で「自分の現在地をより詳細に知ること」ができます。要件定義で「自分の目的地」が明確になります。
現在地と目的地がわかったら、次にやるべきことは「現在地から目的地に至るまでの道のりにおいて、障害となる点の解決策を明らかにすること=質問内容を考えること」です。
限られた時間で最大限の効果を発揮するためにも「事前に質問を考えておく」ことが大切です。
例えば以下のような状態の人がいたとします。
<現状>
- 平日は1日2時間、休日は8時間アニメーションを制作
- 1週間で最低1本動画を作っている
- アニメーション制作を最優先にしている
- 動画制作やデザイン、配色に関する知識はない
- 今までに完成させてきた動画は2本
<目的>
- アニメーション制作で月10万円稼ぎたい
- 3ヶ月以内に1本5万円は稼ぎたい
上記のような状況の人であれば、添削の時に以下のような質問を考えることができるでしょう。
<質問内容>
- そもそも1週間で確保している時間は足りているのか?
- 自分が優先して学ぶべきスキルは何か?
- アニメーション制作で月10万稼ぐことは可能なのか?
- この目標は上方修正できるか?
- アニメーション制作で稼ぐための実現可能性はどれくらいか?
- 今の自分が1本5万円をいただくために、足りない点は何か?
このように気になる点があったら、事前に考えておいたほうが良いでしょう。事前に質問を考えることで、アドバイスを受けた際の定着率が確実に変わります。
このような質問がなくても添削をすることはできますが、事前に真剣に質問を考えたほうが「能動的な学び」ができますので、ぜひやってください。
質問できる人は、成長します。
メモの準備をする
これは添削を受ける上で当然の話ですが「メモの準備」をしましょう。手書きでもスマホでもPCでも、ツールは何でも良いですが、とにかくメモを残す準備をしてください。
これは当然すぎる話ですが、メモを取ってない人がいたので、釘を刺しておきます。
添削を受けた後にすべきこと
添削は受けて終わりではなく、行動して初めて意味があります。ということで、添削を受けた後は以下の行動をしましょう。
受けて終わりの人は、それで終わりの人です。必ず行動に移してください。
メモを見て復習する
まず、添削を受けた内容に関して、メモを読みながら復習をしましょう。
復習の目的は「添削内容を理解すること」と「やるべきことをタスクに落とし込むこと」です。添削してもらった内容を再度読み直し、理解を促進。また「やるべきタスク」を洗い出すようにしましょう。
「タスク」の具体度について解説しておきます。
タスクについては、具体的に迷いなく行動できるレベルに言語化しておくことが大切です。
例えば「デザインの勉強をする」これはタスクではありません。これだと「具体的に何をするのか?」「1日どれくらいやるのか?」「いつまでに終わらせるのか?」などが不明瞭です。
タスクは「○○という書籍を最低1日30分読み、○月○日までに読み終える」や「○○という書籍を○月○日までに読む」といった具体性が必要になります。
タスクを決めたら、あとはそれに従って行動するだけ状態になります。「毎回何をするか考えていると時間の無駄になります」ので、事前に何をするのか、タスクの洗い出しをするようにしましょう。
ちなみに私は「Trello(トレロ)」というサービスを活用し、案件の進捗管理からタスク管理までを一括して行なっています。
アドバイスされたことを徹底する
添削を受けた後にすべきこと、それは「アドバイスされたことを徹底すること」です。添削を受けた後に「アドバイスされたけど、どれをやろうかなー」と考える人がいますが、その人は前提を理解していません。そもそも添削者は「大事なこと」しか伝えてません。
添削を受けた後に「これは面倒だから」とか「べつにやらなくていいでしょ」と勝手に判断した場合、それが結果が出ない原因になります。
先にも言いましたが、あなたが添削を受けるのは「自分で考えて改善することに限界が来ているから」です。
添削を受けると決めたのであれば「アドバイスは徹底する」と肚に決めて行動するようにしてください。
逆に言えば、結果が出る人は、シンプルにアドバイスを徹底しているだけです。アドバイスを徹底して結果が出ない場合は、量が足りないか、まだ結果が出るまで時間がかかるだけか、方向性が間違っているか、という話になります。が、行動していれば、あとは調整するだけなので、いずれ結果が出ます。
行動しない人は、そもそも行動していないため「やってください」で話が終わります。その状態の人は論外なので、必ずアドバイスは行動に移すようにしましょう。
そもそもアドバイスを徹底する気がないなら、添削は時間の無駄なので受けないことを推奨します。添削を受けるなら、覚悟を決めてから受けましょう。
ということで、以上、添削編でした。添削を受ける前は、必ず本記事を読み返してから添削を受けるようにしましょう。